2024年7月の活動をご報告します。
1. 今月の活動
珠洲市復興計画策定委員会第一回有識者会議へ北川フラムも出席致しました。
継続して行ってきたスズ・シアター・ミュージアムの作品修繕が一旦完了し、建築修繕の方も中長期的に進めています。交流の場づくりとして「ちゃべちゃべサロン」というコミュニティプロジェクトが始動し、潮騒レストランも拠点の一つとしてワークショップが開催されました。
その他、珠洲市の方の暮らしの今を取材・記録する活動や、被害を受けた作品修繕の検討・実施を引き続き行っています。
2. 活動内容
■珠洲市復興計画策定委員会 第1回有識者会議
市制施行70周年の記念日にあたる7月15日に、珠洲市の復興まちづくりの柱となる各分野の有識者が招かれ、北川フラムも出席致しました。(一般公開)。
珠洲市の被害状況・復旧状況の報告、復興計画骨子(案)の説明、有識者による議論および、会場へお越し頂いた方との意見交換が行われました。
▼会議の様子(動画)
■スズ・シアター・ミュージアム作品修繕
震災以後、継続してきたスズ・シアター・ミュージアムの作品修繕が一旦完了しました。建物が受けた損壊については、引き続き中長期的な修繕を行っていきます。
■中島加耶子作品修繕準備
アーティスト、地元の工務店の方、建築家とともに、今後の作品修繕計画について現地で打合せを行いました。
■珠洲コミュニティデザインプロジェクト「ちゃべちゃべサロン」始動
助成申請をサポートし、一般社団法人RCF 休眠預金等活用事業 2023年度緊急枠の助成金給付が決まりました。今後、サポートスズと連携しながら、ヤッサープロジェクトの活動を進めていきます。
一般社団法人RCF 休眠預金活用事業として、珠洲市の復興計画策定へ珠洲市内外に暮らす被災された方々の意見をとどけるための交流の場づくりとして始動しました。こちらは一般社団法人サポートスズ主催の活動として、ヤッサープロジェクトも協力していきます。
今後、以下三拠点を中心として、様々なコミュニティプロジェクトを計画・実施致します。
・ガクソー金沢支店
・海浜あみだ湯(珠洲市直地区)
・スズ・シアター・ミュージアム/潮騒レストラン(珠洲市大谷地区)
▼「ちゃべちゃべサロン」について(サポートスズHP)
▼「熱交換会」@海浜あみだ湯
▼「タイムカプセルを作る」@潮騒レストラン
▼「学校って何だろう」@ガクソー金沢支店
3. アーティストたちの動き
■ひびのこづえさん|能登半島地震・珠洲支援ダンスプロジェクト開催(7/26~28)
2017年の第一回奥能登国際芸術祭より参加し、ダンスパフォーマンスを開催してきたひびのこづえさんが、芸術祭に向けてデザインしたSUZUタオルの販売利益を資金源として、ダンスプロジェクトを開催しました。
連日天気に恵まれ、子どもたちが元気いっぱいにはしゃぐ声が、野々江公園に響きました。三日間の上演で、約90名の方に見に来て頂けました。
SUZUタオル
https://minne.com/@hibinokodue
関連リンク
珠洲市を元気に ひびのこづえさんのイベント 能登半島地震|NHK 石川県のニュース
■鴻池朋子さん|物語るカーテンプロジェクト
珠洲市内で建設中の仮設住宅90戸分のカーテンを、建築家の坂茂さんと協力し、無償で制作設置するプロジェクトに、様々な方が参加し進んできました。7月には、千葉県にある市原湖畔美術館のスタッフと、その近隣の方によって制作されたカーテンも、仮設住宅へ設置されました。
▼物語るカーテンプロジェクト
■小山真徳さん
作品「ボトルシップ」の水回りの修繕を行いました。また、北山集落の草刈りへ地元の方と一緒に参加されました。
■阿部海太郎さん、長塚圭史さん|珠洲訪問
2022年、2023年と、スズ・シアター・ミュージアムにおいて、“さいはての朗読劇“を上演した作曲家の阿部海太郎さんと、演出家の長塚圭史さんが、朗読劇において繋がったご縁を辿りながら珠洲各所を訪問し、金沢のアートスペース「白鷺美術」においてその報告会を開きました。急遽企画された会でしたが、金沢へ二次避難されている珠洲市民の方や、”さいはての朗読劇“へも出演されていた珠洲の高校生も紹介され、それぞれの立場による珠洲への想いを共有する場となりました。
会場では、“さいはての朗読劇”参加メンバーによって立ち上げられた“あいの風PROJECT”で制作された手ぬぐいとTシャツが販売され、売り上げ金は珠洲への支援にあてられます。
※手ぬぐい、Tシャツは関連のイベントなどにおいて販売され、オンラインでの扱いは予定されていません。
4. 珠洲の様子
7月15日に、珠洲市復興計画策定委員会第一回有識者会議が開催されました。また8月には、地区住民意見交換会の第2回目が開催されます。
▼復興計画策定委員会_珠洲市
https://www.city.suzu.lg.jp/site/r6-notohantou/16098.html
▼地区住民意見交換会_珠洲市
https://www.city.suzu.lg.jp/site/r6-notohantou/15606.html
〈住居〉
珠洲市内には7月末現在22か所の避難所があり、約280人が避難しています。建設が完了している仮設および復興住宅は現在1109戸、計画および建設途中のものはおよそ530戸です。
地震により全壊または半壊となった家屋等の解体・撤去を公費で賄う「公費解体」は、本受付を開始した3月25日以降の申請件数は5338件、公費解体が実施されたのは650件となっています。
令和6年12月31日までとなっていた、住宅の応急修理制度*の完了期限が1年間延長され、令和7年12月31日までとなりました。
*屋根や床、壁、窓、台所・トイレなど日常生活に必要不可欠な最小限度の部分の応急的な修理を、自治体が行うことで元の住家に引き続き住むことを目的とした制度。
〈上下水道〉
断水は、早期復旧困難地区750戸を除き、断水が解消されています。
合併浄化槽の被害状況の調査がおおむね完了し、順次点検結果が各自宅へ送付されています。引き続き後浄化槽の復旧工事が進められています。
▼上水道・下水道_珠洲市
https://www.city.suzu.lg.jp/site/r6-suido
〈交通情報〉
震災後、金沢方面から珠洲市へ向かうのと里山街道において長らく片側通行となっていた徳田大津IC⇔のと里山空港IC間の対面通行が、7月17日(水)に復旧しました。
同区間は能登半島地震の影響で道路が崩落し、輪島方面への一方通行となっていました。今後、物資輸送の円滑化、災害ボランティアや工事に携わる業者の作業時間延長も期待されます。なお路面の修繕などにより、信号機などによる片側通行は続いています。
※越の原IC~穴水IC間の能登大橋付近は9月末までに対面通行確保
▼詳細は国土交通省HPを参照ください。
https://www.mlit.go.jp/road/road_fr4_000151.html
5. 8月の活動予定
■潮騒レストラン再開
破損していた浄化槽、排水管などの修繕を終え、8月10日(土)にプレオープンしました。今後火、水、木の週3日間営業の予定です(昼のみ)。
■珠洲コミュニティデザインプロジェクト第二回目開催「ちゃべちゃべサロン」
8月11日(日) 学校ってなんだろう@ガクソー金沢支店 待合室
8月17日(土) 民具を使ったお茶会@潮騒レストラン
8月18日(日) 熱交換会(仮)@海浜あみだ湯2階
学校ってなんだろう@ガクソー金沢支店 待合室
▼開催概要
【ちゃべちゃべサロン】8月のワークショップのご案内 (support-suzu.jp)